製造業における省エネ診断事例1
プラスチック製品の射出成型業を営む事業者で省エネ診断を実施しました。 こちらの事業者は、取引先がサプライチェーン全体のCO2排出量削減に取り組む中で紹介を受けご相談をいただきました。
省エネ診断による削減ポテンシャル
省エネ診断を実施し運用改善、設備投資について合わせて5つの提案をしました。
・エアー漏れ改善
・設定圧力の低減
・コンプレッサー周囲温度の改善
・コンプレッサーのインバーター化
・再生可能エネルギーの導入
【削減ポテンシャル】
CO2削減量:299.4[t-CO2/年]
エネルギーコスト削減額:14,498,000[円/年]
コンプレッサーに関わる課題の中からエア漏れ改善と、コンプレッサーのインバーター化について具体的に検討を進めることとなりました。
省エネ支援による効果算出
省エネ支援では圧力計測による漏れ量の算出とエアリークビュワーを用いた漏れ箇所特定を実施。また、コンプレッサーの計測によりインバーター化で得られる削減効果を算出しました。
【エア漏れによる損失算出】
エア漏れによる電力消費量:30,976.4[kWh/年]
エア漏れによる電力費用:842,248[円/年]
エア漏れによるCO2排出量:14.16[t-CO2/年]
【インバーター化による削減効果】
電力削減量:107,666.8[kWh/年]
電力削減率:47%
電力削減額:2,930,180[円/年]
CO2排出削減量:49.24[t-CO2/年]
今後の展開
今回の省エネ診断・支援結果を基に、来季のコンプレッサー更新に向けて取り組みをすすめています。
また、エア漏れ改善などのすぐに取り組める運用改善についても会社全体で実践し、電気代の削減など改善効果を実感していただいています。