宿泊施設の省エネ診断事例
事業者から「補助金を活用しLED更新予定であるが、その省エネ効果を知りたい」「診断を通して、今後の省エネ対策を検討したい」とのことで、省エネ診断を実施することになりました。 館内のエネルギー使用量は、554.0kL/年です。診断の結果、18.2kL/年(削減率3.2%)の原油量削減が見込める結果となりました。提案内容8件を実施することによる光熱費の削減金額は、約225万円です。
照明・誘導灯のLED灯化
客室照明はLED灯化されていますが、その他の共用部分では蛍光灯や白熱灯と、蛍光灯式の誘導灯が使用されています。これらをLED灯へ更新する提案をいたしました。
LED灯へ更新することで、10.7kL/年の原油量削減が見込める結果となりました。光熱費の削減金額は約148万円です。投資回収年数は13.7年です。
変圧器の更新
4台の変圧器は稼働後30年以上が経過しており、更新検討時期に達していると考えられます。
モールド変圧器であり、その特徴として油入り変圧器と比較した場合、無負荷損が小さく、負荷損が比較的大きいことから
現状と同容量の高効率変圧器へ更新して損失低減を図ります。
変圧器を更新することで、1.5kL/年の原油量削減が見込める結果となりました。光熱費の削減金額は約21万円です。
その他の運用改善提案
運用改善として、以下の提案をさせていただきました。
・温水配管の保温
・温水ヒータ空気比の適正化
・冷温水機空気比の適正化
・冷蔵、冷凍コンデンシングユニットのフィン洗浄
これらを改善した場合の試算結果は、4.8kL/年の原油量削減、約45万円の光熱費削減となります。
まずは、運用改善にて効果が期待できる提案の実施を推奨します。