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アーカイブ R3 特定非営利活動法人NPOテクノサポート
千葉県

食品加工業における運用改善取組による「品質安定・歩留り向上」により省エネ効果を実現

ハンバーグなどの食品加工製品を生産しています。エネルギーとして年間850KL(原油換算値)を使用しており、工程での冷熱用途が多い。これまで省エネ視点での現場改善は積極的ではなく、熱エネルギーロスが多いのが実情でした。

5S活動から省エネ改善への取組

5S活動などの現場改善支援での交流があり、省エネ改善活動に取り組む提案をしたところ、省エネ改善取組手順などを整理したい意向から、本格的に取り組むことになった。早速、省エネルギーセンターの最適診断を受け、10項目の提案を受けたなかで、8つの実施チーム編成を行い、まずは運用改善による省エネ活動を展開した。

PDCAサイクルによる運用改善により省エネの実施

運用改善による8つのテーマを推進するなかで、特にハンバーグ製造工程での ①重油焚きボイラーの燃焼条件の最適化 ②製品の焼き上げ工程でのオーブンの断熱化改善 ③製品の品質安定化と歩留り向上、生産性向上 に取り組んだ。 品質課題としては、製品の焼き上がりの重量のバラツキが大きく、歩留まりを悪くし、また生産性に影響を及ぼしていることが分かった。そこで考えられる要因として次の3点に絞り、検証を行った。 ①原料生地の温度差のバラツキ ②練り方による粘りのバラツキ ③原料素材の脂肪含有量のバラツキ 検証の結果、要因③が、最も影響が大きいことが判明し、原料素材の脂肪含有量のバラツキを管理することにした。その結果、品質課題を解決することができた。

大きな効果を上げた品質の安定化、歩留り向上による省エネ効果

品質の安定化による歩留り向上により無駄なエネルギー消費を抑えることができ、また生産性が向上することによるエネルギー単価の低減及び製造原価低減により大きな経営改善効果を達成することができた。 ・省エネ改善効果 年間117万円のエネルギーコスト削減(原油換算値14.6KL/年の削減) ・経営改善効果  年間1,660万円の収益改善

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